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■PURE WAVE Series 技術解説■

【PURE WAVE Series】は、真にピュアなサウンドを作り出す「ダブルバッフル方式」を採用し、Micro-Solutionのプロデュースでチューニング・量産化されたスピーカーシステムです。

そのサイズからは想像し得ない澄み渡った音とエネルギッシュなパワーを体感でき、大音量から小音量まで常に聞きやすく疲れない音を創り出します。



まず、今までのスピーカー理論と「ダブルバッフル方式」の対比をまとめてみました。

1)密閉型システムとバスレフ型システム 従来のスピーカーシステムを大別すると、スピーカー創世記の密閉型システム(以降、密閉型)と、その欠点を解決するために考えられた現在主流のバスレフ型システム(以降、バスレフ型)に分けられます。

・密閉型
密閉型の場合、スピーカーを箱に取り付けると、単に板に取り付けた時よりも音が良くなるということで開発されました。 しかし、ボックス内は空気が密閉された空気バネの状態にあり、スピーカーのコーン紙が前面に出ようとすると内部の空気が希薄になってコーン紙を引き込もうとする力が働き、逆にコーン紙が中に入ろうとすると内部の空気が圧縮されるためにコーン紙を押し戻そうとする力が働きます。 これはスピーカーの振動に対して非常に大きな負荷となり、低音が出ない理由となります。 例えば、スピーカー単体に 1回分の振動の信号を加えると理論的には1回しか動きませんが、密閉式のボックスに取り付けたスピーカーは、空気バネの作用で何回か振動してしまいます。 その結果、一つの音が何回かに分かれて聞こえることになり、本来の音ではなくなり単にボンボンと共鳴するだけのボンツキ音となってしまう欠点があります。

・バスレフ型
密閉型の欠点を解決するために考えられたのが、今主流になっているボックスの前面に穴の開いたバスレフ型です。 この方式はスピーカー前面から出る正位相の音と、スピーカーの後部から出たボックス内の逆位相の音を、ボックスの前面に開けた穴から出し両方の音を合成してパワフルな音にしようとするものです。 ボックスに孔を開けることにより、ボックス内の空気と音が自由に出入りできるために空気バネの作用が無くなり、従来の密閉型で低音が出にくかった原因を解消してコーン紙の振幅効率が上がる分、迫力のある音になるというものです。 しかし、スピーカー正面から出た正位相の音と、ボックス前面の孔から出た逆位相の音が混ざり合うと、必ず歪んだ音となります。 その結果、スピーカー正面から出る50Hzのsin波音と、ボックス内から出る逆位相の50Hzのsin波音が若干遅れて出てきて重なると、合成された音はおおむね100Hzの音になったり、高調波の重乗した非常に歪みの多い音となるという欠点があります。




2)新理論「ダブルバッフル方式」
前述のように、密閉型はボックス内部が空気バネになっているために音がボンツキ、小型のバスレフ型は逆位相音による音の歪みや濁りと、更に強烈なボンツキ音になる等の欠点を持っています。 これを解決するために、"大谷擴昭(おおたに ひろあき)"の手によりダブルバッフル方式のスピーカーシステムが開発されました。 密閉型とバスレフ型の長所のみを生かし、更に改良を加え、今までにないピュアな音質を新しい角度で実現しています。

・テクニカルアドバンテージ
「ダブルバッフル方式」では、前面のスピーカーコーンが取り付けられているバッフル板を2重構造とし、その間に音ではなく空気だけが出入りできる空気抜きの隙間を設けます。 こうすることにより、コーン紙が大きく振動した時に発生する不要な負荷(ボックス内部の空気圧)を音としてではなく、空気としてスピーカーの横から出入りさせるために、密閉型に見られた欠点であるボンツキ音が無くなります。 逆位相の音もボックスから漏れなくなり、スピーカー前面のコーン紙から出る音のみが聴こえるようになります。 バスレフ型に見られた音の歪みもなくなってしまいます。 結果として、音量に関わらず非常にクリア / Colorless ーな音を発生し、小さな音でも低・高域がだらけずに十分な音量を再生し、近くでもやかましくなく、離れていてもはっきり聴こえるサウンドを創り出します。 また、ほぼスピーカーサイズのボックス内にスピーカーを取り付けても、エネルギッシュな重低音を十分な音量で再生する事ができます。


3)PURE WAVE Seriesの誕生
・ダブルバッフル方式を更に進化させた、究極のスピーカーシステム 長年に渡るスピーカーチューニングの技術とダブルバッフル方式、更にディフューザー・メイズボード等、さまざまなノウハウを集大成して PURE WAVE と名付けられた高音質ユニットをMicro-Solutionがさらにチューンし誕生させました。

※さらに進化した3つの技術


◆◇◆ スピーカーディフューザー ◆◇◆
従来のスピーカーシステムは、ボックス内部の逆位相音や高調波を軽減するためにグラスファイバーなどを詰め込んでいましたが余り効果はありませんでした。 ボックスの中で反射した音が結局は元のコーン紙に戻り、反射して戻ってきた回数分コーン紙を後ろから叩くために歪んで濁った音になっていたからです。 これを解決するために、ボックス内部の逆位相音や2次3次高調波の処理をするスピーカーディフューザーを装着しています。 ディフューザーは皿の形をしたゴム製の部品で、コーン紙のすぐ後ろにスピーカーの向きと逆に取り付けてあります。 スピーカー背面に発生する逆位相の音を2次曲線になっている面であらゆる方向に拡散させるために、スピーカーボックス内で逆位相の音や2次3次・その他の高調波を拡散して消し去る効果があり、スピーカーから出る音を非常にクリア / Colorless ーにします。 また、このディフューザーを使用することにより、十分な音量と音質を保ちながらスピーカーボックスを小さくすることもできました。


◆◇◆ メイズボード ◆◇◆
コーン紙の最大振幅運動でもボン付かず歪ませず、十分な音質・音量を再生するために、メイズボードと呼ばれる音の迷路を装着しました。 メイズボードは、ダブルバッフルで作られた空気のみの出入り口だけではどうしても抜かしきれない空気を抜くために、ボックスのバックパネルに空気の出入り量を増やすために更に空けられた音の迷路で、開けた穴から音が漏れないようにするために、迷路を形成したボードでバックパネルに空けられた孔を塞ぐという構造になっています。 ためしにPURE WAVE Seriesのスピーカー面を完全に塞ぐと、空気は抜けるものの、ほとんど音は聞こえなくなります。 すなわち、このユニットの内部で創られた音は、純粋に前面に指向していき、メイズボードからは空気しか出入りしていないということなのです。 このメイズボードを採用することにより、低音が非常によく伸び、良質な重低音を生み出します。

◆◇◆ エンクロージャー ◆◇◆
小型スピーカーシステムに虚栄は不要です。 共鳴や箱鳴りを抑えるデッドな素材としてアクリルを採用しています。 さらにエンクロージャー内の音の乱反射やぶつかりを抑えるために内側にはコルクを張り巡らせることで、十分な強度と理想的な反射特性を確保しています。



3)PURE WAVE Seriesの特徴
「ダブルバッフル方式」をベースに、スピーカーディフューザー・メイズボードの技術を全て注ぎ込み、1台1台丹念にチューニングされた究極のユニットがPURE WAVE Seriesです。
我々Micro-Solutionは、次の開発コンセプトに基づきPURE WAVE Seriesを熟成させてきました。


◎ 非常にコンパクトなスピーカーユニット

◎ 音量が小さくても大きくても可聴帯域を20〜20,000Hzまで確保

◎ スピーカーの最大許容入力まで出力しても音割れせず、箱鳴りを殆ど起こさない

◎ 音が正しい場所に位相定位する

◎ 分解能が高く、音切れが良く、曲中の全ての音がきちんと別れて聞こえる

◎ ボーカルの息づかいや楽器の残響などをきちんと再現する

◎ ジャンルを問わず全ての音をピュアに再現する

◎ 大きなの出力が出ているスピーカーの真ん前でも通常の声で会話ができ、やかましくなく疲れない

◎ 1W程度の出力で15m程度離れた場所でもはっきりと音を聞き取れる

コンセプトを忠実に再現した結果、そのコンパクトなボディからは想像し得ないピュアでエネルギッシュなサウンドを実現しました。
【PURE WAVE Series】、サイズ・クラスを遙かに超越した表現力を是非ご堪能ください。

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